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2023年​
新年のご挨拶

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ハートの中におられる神様を絶え間なく憶念し
人類同胞愛という一体性の花を捧げます

 新年明けましておめでとうございます。今年2023年が皆様にとりましてより実りのある年になりますように、そしてスワミの恩寵がますます豊かに降り注がれますようにお祈り申し上げます。

 

 2020年の春よりコロナの影響のため、サイセンター、サイグループの活動はオンラインにシフトしていました。まだ予断は許しませんが、自粛要請は解除され、いよいよ今年は、本格的に活動が再開される年となりそうです。100周年記念ビジョンである「ハートの中におられる神様を絶え間なく憶念し、人類同胞愛という一体性の花を捧げます」を実現するためにますます精進してまいりましょう。

 

 さて、ここ数年来、私たちは大変大きな変化に直面してきました。それはコロナという世界的に流行したパンデミックだけではなく、ウクライナ問題など、第三次世界大戦が現実味を帯びてきたような世界情勢、覇権を争う国家間の対立、差別的な風潮や貧富の格差拡大などが顕著になってきた姿です。世界は分断という危機に直面しています。そしてそれは私たちの身近でも見られるようになりました。

 

 これらのことはすべて偶然に起こっているとは思えません。何かそこに隠されたスワミの意図があるに違いありません。一見ネガティブに見える現象ですが、すべての問題は私たちが学び、成長するためにスワミから与えられたテストだと考えれば、それらに対してどう向き合い、どう乗り越えていけるかが問われているように思えます。

 

 私たち日本のサイオーガニゼーションが、スワミの100周年記念ビジョンを「ハートの中におられる神様を絶え間なく憶念し、人類同胞愛という一体性の花を捧げます」としたのもそのような思いを背景にしています。

 

 私たちは、カリユガという暗黒の時代、末法という真理が失われた時代に生きています。

 本来はこのような時こそ、宗教がその役割を果たし、神仏の教えを正しく伝え、人の生き方を正していく役割をもっているはずです。しかし、現在の宗教は、残念ながら多くのものが形骸化しており、本来の役割を果たしているとは思われません。神仏の教えが正しく伝わらないのは時がもたらす風化という問題であり、どのような教えも時の風化にさらされれば、真実の教えが色あせてしまうものなのでしょう。

 

 神仏の御教えに対する解釈の違いは多くの宗派を生み出し、その結果ますます真理の水源から遠ざかることになります。また、組織が大きくなればなるほど、組織を維持することが目的化して、本来の目的が変質してしまうことにもなります。

 そのように、組織が潜在的にもつ負の側面を考えれば、私たちは決して組織を大きくすることを目的としてはならず、スワミが禁じられたように宣伝をする必要もありません。会員数を増やす必要もなく、スワミが説かれたように、量より質を大切にすることが大切なのでしょう。

 

 そして、私たちは神を外側に求めるのではなく、一人ひとりが真理の源泉である内なる神性に焦点をあてて歩んでいくべきだと思います。

 一人ひとりの霊性を導くのは一人ひとりに内在する真我(神、スワミ、アートマ)であり、決して人ではありません。もちろんサイオーガニゼーションではありません。サイオーガニゼーションの役割は、そのほんの小さなサポートに過ぎません。人が人を導くことはできません。人を導くことができるのは神だけです。神と自分の間に、先生、教師、グル、という第三者を仲介させず、自らに内在する真我をよりどころとするという霊性の道のこのスタンスは、何より安全であり、誰かに依存するという誤った方向に導かれることはありません。

 

 スワミは、サイババ教という新しい宗教を始めるためにこの世に来たのではないと言われました。仏教徒にはより良い仏教徒になるように、キリスト教徒にはより良いキリスト教徒になるように説かれています。またスワミは、「神はあなたの上にも下にも周りにも、あなたの中にもいます。あなたは神なのです」と説かれています。ですので、本来、宗教の道を進んでも、霊性の道を進んでも同じゴールにたどり着きます。

 

 「私は道である」とイエスが示された天に戻る道を歩むことは、愛と犠牲による道であり霊性の道と異なりません。ブッダの示された道は八正道による道であり、これもまた霊性の道と異なりません。違いがあるとすれば、霊性の道は、すべては一つであるという不二一元論に基づいていることであり、宗教の道は神と私という二元論に基づいていることでしょうか?しかし、それも道の違いに過ぎません。

 

 世界が混乱している今日、私たち霊性修行者に求められているのは、分断や対立という外側の問題に心を奪われるのではなく、内なる世界平和を実現することでしょう。そのためには、内なる一体性、つまり自我を真我に融合させ、神の内に自我を放擲(ほうてき=なげ出すこと)することではないでしょうか?

 

 ババ様御生誕100周年を迎える2025年にはサイの郷に大規模なサイの施設が完成する予定です。

 100周年記念ビジョンである「ハートの中におられる神様を絶え間なく憶念し、人類同胞愛という一体性の花」を捧げられますように、今年一年も頑張ってまいりましょう。

ジェイ サイラム

SSSIOJ会長

住友正幹

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